【S9 最高2028】これぞ純正っ!? 極限分身バトン【2ROM2000到達構築】
お久しぶりです。Kuniです。
S9お疲れ様でした。
今期はかなりインフレが進んでいたらしく、2100や2000勢がかなり多いシーズンとなりました。
そんな私も運がよく今期目標にしていた「2ROM レート2000」を達成することが出来たので非常に意義あるシーズンだったと思います。
さて、そんな私の構築は相変わらずペンドラーを使った「分身バトン」でした。
USM環境から分身バトンという構築がオニゴーリや催眠ゲンガーに並ぶ『害悪』というジャンルに位置付けられるようになって、かなり対策される部類になった中でこのような結果を出せたのは非常に嬉しいです。
前置きはこれぐらいにして、S7から構築についてはほぼ変わったところはありませんが前回の記事よりも少し掘り下げて解説等をしていこうと思いますので最後まで見て頂けると幸いですm(_ _)m
使用構築はこんな感じです。
(以降から常体で書いていきます)
まず、構築経緯から分身バトン構築を使うにあたって分身要員の「ペンドラー」。
そして、ペンドラーから繋げる際に主にメガゲンガー の滅びの歌で詰まないために「防音ジャラランガ」、ミミッキュの呪い対策で「マジックガードピクシー」、ペンドラーが分身をするための起点作成をする「ラティオス」。
この4体は今となっては分身バトンを使うのに最もスタンダードな並びとなった。
残り2枠は何を重きとして見るか、またどういった勝ち筋を残すかで個人の結論が分かれると思う。
私の場合は、まずラティオスで起点作成が難しいと選出画面から判断した場合のそれらに強く出られる「第2の起点作成要員」とジャラランガ&ピクシーでも対応しきれないバトン対策をしてくるポケモンに対してある程度強く出られる「第3のエース枠の確立」とこの2体を補完として採用するのが良いと考えた。
S7、S8では第2の起点作成要員としてアーゴヨンとフェアリー全般に強く出られるドリュウズ を採用していた。(ドリュウズの詳細についてはS7構築記事を参照ください)
しかしドリュウズにも当然いくつかの欠点があり、まず1番厳しいのは初手ゲッコウガに非常に弱いこと。
最近更に数が増えてきたことによって初手から繰り出されるとドリュウズ でもラティオスでもかなり厳しい戦いを強いられる。
これを解消するにはどうすればいいかと考えた時にゲッコウガより速いポケモンで叩けばいいという結論になり、そこからラティオス同様に最低限麻痺を撒いてうまくペンドラーに繋げられるようなポケモンを模索するところから始まった。
そして、S8の上位陣の構築記事を漁っていたらやんこぽけさんの構築記事にあったメガフーディンに着目した。
この構成ならゲッコウガも然り、ギミック構築の天敵であるカバルドンやカプ・レヒレにも対抗出来る素質があったので今期ドリュウズ と差し替えて使用することにした。
実際に非常に使い勝手が良く、今まで愛用していたラティオスに引けを取らない選出率で勝利に貢献してくれた。
そして、第3のエース枠としてはS7から引き続き吹き飛ばしや挑発に耐性のある「マジックミラーエーフィ」を採用した。
では、以下から個別解説にうつる。
【個別解説】
◆ラティオス@ハバンの実(メンタルハーブ)
性格 :おくびょう
特性 :ふゆう
実数値 :187-×-100-×-131-178
努力値 :252-0-0-0-4-252
技構成 :おきみやげ、でんじは、吠える、サイコキネシス
調整意図
H-B:
A197メガボーマンダのスキン捨て身タックル高乱数耐え(85.5~101.0%)
H-D:
C200カプ・テテフのムーンフォース中乱数耐え(87.7~103.7%)
C179アーゴヨンの流星群Zをハバンの実込みで確定耐え(81.8〜96.2%)
C:
157-163ドヒドイデをサイコキネシスで確定2(61.1~72.6%)
155-101メガバシャーモをサイコキネシスで高乱数1(98.0~116.1%)
S: 最速
起点作り要員その1。
状況に応じて電磁波と置き土産で自主退場をしてペンドラーまで繋げるのが基本。
分身バトンのラティオスを運用する上で電磁波+置き土産は確定。
吠えるは主に突っ張って積んでくる相手に対しての切り替えしや最速メガボーマンダがラティオスの上を取って身代わりで電磁波を躱してきた時の起点回避のために採用。
サイコキネシスは主にドヒドイデとバシャーモとメガゲンガーへの牽制のため採用のつもりだったが、これらの仮想敵に攻撃を当てるよりも相手の挑発を受けたときのわるあがきにならないための手段として使っていたことの方が多かったので全部補助技にしてもいいと思った。
また起点作り要員として新しくフーディンを採用したことによってアーゴヨンが初手から来ることが少なくなり、ハバンが活きてくる場面がスカーフ龍の不意の流星群ぐらいしかなくなったので後半から挑発持ちにも強いメンタルハーブに変更した。
耐久面も素早さも数値的にかなりギリギリで火力に割ける余裕が無かったので配分はこれで完成されていると思う。
レート帯が高くなるに連れて行動パターンを読まれるようになって選出が少なくなってきた。
◆フーディン@フーディナイト
性格 :おくびょう
特性 :精神力→トレース
実数値 :159-×-94-203-126-207
努力値 :228-0-68-60-4-148
調整意図
H-B:
・ABミミッキュ(A実数値140)のA2↑影うち低乱数1発(6.2%)
C:
・エナボ2発でH252D4残飯レヒレを残飯込み超高乱数で突破(急所非考慮で突破率98.0%)
・エナボ2発でH252D4スイクンを超高乱数2発(98.8%)
・トレースによる変幻自在補正無しでD4振りゲッコウガをエナボで確定1
H-D:
・控え目C特化レヒレのドロポンミズZ低乱数1発(6.2%)
・C182非メガのゲンガー(臆病C252振りのタスキゲンガー)のシャドボ確定耐え
S:
素早さ実数値207
最速135族抜き抜き
起点作り要員その2。
調整はやんこぽけさん(@yanko_poke )のブログから拝借しましたのでこちらを参照してくだい。
今回ドリュウズからフーディンへ変更した理由としては2点ある。
1点目としては、この構築で特に弊害であるカプ・レヒレ、カバルドンの展開阻止である。
以前のドリュウズでの採用の場合だとこれらのポケモンには基本起点を作ろうとしてもレヒレには挑発、黒い霧。カバルドンには吹き飛ばしや欠伸なんかでうまく展開阻止をされるため個人的な結論としてはつのドリルで突破するのが最善であった。
しかし、現環境その2体はシングルに於いて非常に多く見かけるポケモンであるためにこんな不安定な立ち回りを毎試合うまくいくわけもなく、このままではいけないと思い新しい起点作り要員を模索していたときにこのフーディンにたどり着いた。
レヒレ・カバルドンへの対面性能を上げつつ、電磁波+挑発を持たせることによってほとんどの相手に柔軟に対応することが可能になった。
2点目としてはゲッコウガに強くなったところである。
今までの起点作り要員だと大体がゲッコウガの上を取られて何かしらの技を受ける前提の立ち回りしか出来ず、不安要素が残っていたが、フーディンにすることで大体のゲッコウガを突破または起点を作ることが可能となった。
特性についてはメガシンカ前が精神力なのは、主にミミロップと対面した時に猫騙しから入ってくる相手に対して奇襲を掛けられるためである。ただ、相手のメガ前の特性も柔軟の可能性があるのでそこは注意して立ち回る必要がある。
◆ペンドラー@フィラの実(推奨)
性格 :わんぱく
特性 :加速
実数値 :167-120-152-×-89-135
努力値 :252-0-236-0-0-20
技構成 :地獄突き、影分身、バトンタッチ、身代わり
調整意図
H-B:
・ほぼぶっぱ
S:
最速70族抜き
1加速で130族抜き
この構築の絶対選出枠。
ジャラランガと同じぐらいには相棒枠だと思っている。
ラティオスorフーディンで起点作成が出来たら状況に応じて分身かひたすら痺れるまで身代わりをしてエースに繋げるお膳立てをする。
同じ分身バトンでバシャーモが存在するが、それをペンドラーでする利点をいくつか挙げていくと、
・素早さの種族値が高いため(112族)努力値を大幅に耐久に振れる。
・水タイプが弱点でないためゲッコウガの水手裏剣でうっかり倒されることがバシャーモより圧倒的に少ない。
・地獄突きを習得したことによってバトン構築の天敵である吠えるや滅びの歌、泡沫のアリアを2ターンの間不発にすることが出来る。
・フェアリー技に耐性がある(この構築は特にミミッキュでほぼ壊滅するため非常に大事)。
大体上記の理由からペンドラーが分身バトン要員としてバシャーモに勝っている点だと思う。
持ち物については半分回復きのみが無難であるが、持たせるなら「フィラの実」を推奨したい。
理由としては起点を作った直後、1加速状態で相手がスカーフロトムを繰り出してきた際にペンドラーで身代わりを残せていなかった時にそのまま上からスカーフトリックを押し付けられて展開阻止をされた場合に大体のロトムがきのみを発動して混乱自傷でワンチャン拾えるようにという展開も考えて持たせておくと役に立つときが来ると思う。
ただ、余程のプレミでないとそういうミスはないと思うので混乱にさえならなければどれでもいいと思うw
◆ジャラランガ@ノーマルZ
性格 :ようき
特性 :防音
実数値 :151-162-145-×-125-150
努力値 :4-252-0-0-0-252
調整意図
A:
ぶっぱ
S:
ぶっぱ
ペンドラーバトンから繋げるエースその1。
もはや分身バトンにはなくてはならない存在になってきたと言っても過言ではない。
分身バトンから身代わりを残しながら腹太鼓をして全抜きを狙う。
身代わりで削られたHPは腹太鼓Zをすることで身代わりを残しながら安定して積めることが可能になったので実質ジャラランガZよりも爆発的な火力と回避上昇による擬似的な耐久保持が可能となった。
また、腹太鼓をしたしている状態からZを消費していなければ再度腹太鼓ZをすることでHPだけ全回復が出来るので最悪のケースで呪い等でHP管理が難しい状況でも立ち回り次第でワンチャンを狙える芸当も出来る。
S7の時と調整は全く一緒の陽気ASぶっぱ。正直加速から繋げるなら意地っ張りでもいいが、腹太鼓を積んだ時の乱数のずれがそこまで気にならなかったのでバトン展開が失敗した時に上から殴れることをワンチャン狙うつもりで最速にしている。
(具体例とすれば、最速カプ・レヒレに黒い霧をされたとしても身代わり+腹太鼓が出来るHPがあれば無理やりA6段階上昇してから同速勝負に持ち込めるがこれは本当に足掻き程度の想定)
技構成については、ドレインパンチと身代わりと腹太鼓は確定。
残りの1枠は燕返しやアイアンヘッド、岩雪崩なんかが候補に挙げられるが今回も地震を採用することになった。
理由としては構築単位で非常に相手のフェアリーや霊タイプのポケモンを呼ぶ。その中でも最も仮想敵にあたるギルガルドに対してキングシールドによる接触を防ぐことでA下降を避けると同時にドレインパンチとの範囲の広さを最も広げられるということで上記の技構成となった。
エースとしての遂行速度が非常に速いのでこのポケモンを選出出来るときは気持ちよく勝てることが多かった。
◆ピクシー@食べ残し
性格 :ずぶとい
特性 :マジックガード
実数値 :201-×-137-115-110-82
努力値 :244-0-252-0-0-12
技構成 :アシストパワー、チャージビーム、月の光、身代わり
調整意図
H-B:
・ほぼぶっぱ
S:
+3で最速135族と同速
ペンドラーバトンで繋げるエースその2。
この構築ではもはや語ることがない呪いミミッキュキラー。
バトン対策を呪いだけに依存している構築には強いがこのポケモンの弱みはエースとしての遂行速度があまりに遅いこと。
唯一の積み技であるチャージビームの命中が90%、C↑1が70%の確率で上昇することを考えると思っている以上に遂行速度が遅い。
1番手取り早いのは技構成を変えることだが、いい案が思いつかないので誰か考えてw(他力本願)
◆エーフィ@ウイの実
性格 :ずぶとい
特性 :マジックミラー
実数値 :168-×-121-151-116-136
努力値 :220-0-236-4-4-44
技構成 :アシストパワー、朝の日差し、瞑想、身代わり
調整意図
H-B:
・ミミッキュ(A実数値156)のぽかぼかフレンドタイム確定耐え(82.1〜97.0%)
・メガバシャーモ(A実数値233)のフレアドライブ確定耐え(77.3〜91.6%)
・メガミミロップ(A実数値188)の猫騙し+恩返し確定耐え(21.4〜25.5% + 53.5〜63.0%)
・パルシェン(A実数値161)のA↑2氷柱針をウイの実込みで急所非考慮で確定耐え
(1発が23.2〜27.3%(最大136.5%)でエーフィのHPを150%として計算)
※2発以上急所に当たると耐えない
C:
・あまり
D:
・あまり
S:
最速70族抜き抜き
ペンドラーバトンから繋げるエースその3。
ここまでで対応しきれない吹き飛ばし、挑発等を受け流して逆に瞑想を積む機会を作って全抜きを狙う。
よくカプ系列(コケコ、テテフ、レヒレ)に対してZワザをされないように立ち回る前提(身代わりや分身を散らつかせながら)でペンドラーでバトンを繋げ、相手の挑発を跳ね返して瞑想をするパターンが多かった。
それらの補助技をまとめて回避出来る点では非常に評価が高かったが、ウェポンがアシストパワーしかないのである程度能力を上げないと火力が乏しい点や最近流行っている「カバマンダガルド」みたいな並びやカバ+ミミッキュが共存している構築なんかと出会すとホントに運良く躱し続けないと厳しい局面が多々発生した。
また、選出画面段階からギャラドスやゲッコウガが存在している時点でメガギャラドス、激流ゲッコウガの可能性も考えなければならず、非常に頭を抱えさせられた。
以上のことから最近この枠についてはバトンに依存しない単体性能の高いポケモンに差し替えてもいいと思う。
【選出パターン】
+
ペンドラー(バトン要員)
+
ジャラランガorピクシーorエーフィ(エース)
9.5割がこの選出。
あとはミラーになったりあからさまにバトン対策がされてそうな時は先発を変えたりしているが、ぶっちゃけその場で決めるからどれが正解かは分からない()
エース枠は天候や滅び等で突破を狙う構築にはジャラランガ、ミミッキュが呪いを仕込んでそうな構築に対してはピクシー、挑発持ちや吹き飛ばしがありそうな面倒な相手が多い場合はエーフィといった感じ。
体感比率では、
(ジャラ5) : (ピクシー2) : (エーフィ3)
って感じだと思う。
【重いポケモンや並び】
S6から使い続けてもはや1000戦は超えてる中で厳しいポケモンや並びをピックアップしていこうと思う。
・カバルドン+ミミッキュ
吹き飛ばしと呪いどっち対策すればええねん状態。どの構築よりも選出画面にこの2体が共存していることが1番頭を悩ませる。
私はどちらか片方の対策を切るしかないので分身バトンを吹き飛ばされると元も子もないのでエーフィをエースとして置くことが多いが安定しなさ過ぎて毎度泣かされていた。
・レヒレ+メガメタグロス
レヒレを先発に出しながら即交代でグロスを出す分身構築対処法。
麻痺が撒けないのでなす術がなく、ペンドラーを出してもアイへの怯みや思念の頭突きでボコボコにされる可能性があるので非常にキツい。
・初手のカビゴン、霊獣ランドロス
自爆、大爆発でこちらの起点を阻止して1体を強制的に崩し、ペンドラーの上から高火力で殴れるポケモンで蹴散らす展開。
選出画面からこれらのポケモンが見えた場合はそれも加味して立ち回らないとストレートで敗北する。
・カバマンダ+鋼
非常に優れた補完であらゆる展開阻止の可能性があってかなり厳しい。
この並びが見えたら99%この選出が来るので確立した対策を考えていかなければならない。
・ヤミラミ+ヌケニン
ヌケニンの突破の仕方がペンドラーの地獄突きぐらいしかなく絶望的。
素直に降参ボタンをポチィッ!!!
・黒い霧レヒレ
バトン構築永遠の天敵。
特に最近流行っている「ロップカグヤターン」の中にいるレヒレはHBベースでリフレクターや黒い霧Zを持っていてジャラランガでの強行突破もほぼ不可能なので勝てない。
・すり抜けシャンデラ
炎霊の複合タイプってだけでも厳しいのに身代わりも貫通されては無理。
クチートの中にいるシャンデラは貰い火の可能性もあるので諦めずに戦いましょう!
(すり抜けだったときの責任は負いません)
・パルシェン
スキルリンクはどうしようもなく無理。
躱し続けることをお祈りするしかない←
・挑発+飛び跳ねるZギャラドス
・よく分からんポケモンからの吠える吹き飛ばし
・やたら眼の鋭い意識高すぎポケモン達
対戦ありがとうございました(´;ω;`)
【戦績】
シーズン9
・ホモのけしん(メイン)
最高 / 最終 : 2012 / 2012
・TAKA(サブ)
最高 / 最終 : 2028 / 189×
※S9 初2000達成時(H30.4.8 時点)
※瞬間最高レートを撮り忘れたので次に戦績が良かった時のやつ
【全体の総括】
S6から通して使ってきた分身バトンでまた2000、しかも2ROMも達成出来たので構築の形としてはこれで1つの完成形として仕上がったと感じることができた。
しかし依然として苦手な相手も非常に多い上に無視出来ない存在、並びのポケモンが占めているのでまだまだこの構築の課題は残されているということもレート対戦を重ねるごとに痛感させられた。
自分も分身界隈の一員としてそれらの天敵を1体でも克服できる画期的なポケモンを開発出来るよう日々研究していきたいと思う。
S10からもより多くの人達からヘイトを集められるような立派な分身バトン構築を作って行けるように頑張ります!
最後になりますが、ここまで読んでいただきましてありがとうございました(^^)